24_関係構築力

なぜ、あの新人薬剤師に教えたくなるのか【教わり上手になるための4つのポイント】

こんにちは、薬局薬剤師のふぁるくま(@farukumayaku)です。

わたしは管理薬剤師として数多くの新入社員を見てきました。「この新人はできる!」と感じる方の共通点は、教わり上手であることです。先輩から丁寧に教えてもらえますし、分からないことがあれば気軽に確認する関係を構築していますので、ミスが少なく成長が早い印象を持ちます。

みなさんも後輩や友人などから質問を受けた経験があると思います。その時に心地よく「教えてあげたい」と思う方と、なんだかイラっとすると感じる方がいたのではないでしょうか。「教えてあげたい」と思う方には、そう感じさせる行動をしているからだと思います。

本記事では早く成長するために、【教わり上手になるための4つのポイント】と題して“ついつい教えたくなる新入社員”になるためのポイントをご紹介いたします

※7分で読めますので、最後までご覧ください。

なぜ教わり上手になるとよいのか?

おおくま(怒)
おおくま(怒)

教わり上手と言うけれど、そんなに必要なことなのか。自分で勉強すればいいのではないのか。

ふぁるくま
ふぁるくま

とても重要なことだよ。もちろん自分で勉強することは非常に大事。ただ、教えてもらった方が圧倒的に「効率的」だと思うよ。

「学ぶ」は「真似(まね)る」が語源とも言われております(諸説あるようですので、真偽は分かりません)。ただ、自己流で学習するよりも、その分野の達人をまねて知識や技術を身に着けた方が効率的だと思います

「まね(真似)」の動詞化で「まねぶ」の交替形と思われるが、その先後は不明。

広辞苑より引用

また守破離(しゅはり)という言葉があります。日本の茶道や武道における師弟関係のあり方の一つとして、修業における過程を示したものです。つまり、まずは先輩に教えてもらい、基本の型を身に着けることが成長の近道だと言えるのではないでしょうか

個人のスキルを表すため、茶道、武道、芸術等、あるいはスポーツや仕事等々において様々な成長のプロセスに用いることが出来、以下のように当てはめることができる。

守:支援のもとに作業を遂行できる(半人前)~自律的に作業を遂行できる(1人前)。

破:作業を分析し改善・改良できる(1.5人前)。

離:新たな知識(技術)を開発できる(創造者)。

ウィキペディア(Wikipedia)より引用

教わり上手になるためのポイント

1.気遣いのある言葉

先輩に教えてもらうことについて、「相手の時間」という観点で考えたことはあるでしょうか。つまり、教えてもらうことは「先輩の時間を使う(借りる)」ことだと認識しましょう

こくま
こくま

教えてくれないと仕事ができないと思うのだけど、ダメなことなの?

ふぁるくま
ふぁるくま

もちろん全面的に否定するつもりはないし、教えたほうが自分の負担が軽くなると思うよ。ただ、自分の仕事もあるので、配慮してくれるとありがたいし、この新人は分かっているなー、という印象を持つんだ。

配属されると、先輩が自身の教育担当として任命されているケースがあります。先輩は自身の仕事をしながら時間を捻出し、その時間で教育しています。つまり、そのようなことを自覚し、相手に配慮していることが伝わるように声をかけることで好印象を与えることができます。具体的には以下のフレーズが役に立ちます。

  • 『〇〇さん、いまよろしいでしょうか』
  • 『〇〇さん、△△の件で相談したいのですがよろしいでしょうか』

忙しい方だと、『要件はなに?』と具体的な話を早急に求められるケースもあるのでケースバイケースですが、覚えておくと良いと思います。

2.謙虚に聞く、すぐにやってみる

教えてもらう情報の中には、自分が知っていることや曖昧だが聞き覚えのあることも含まれます。もし知識が曖昧なのであれば、そのような時に『あー、はいはい』と、知ったかぶりしないようにしましょう

ふぁるくま
ふぁるくま

今から服薬指導する患者さんにARBが処方されているね。RAS阻害薬は腎保護作用を期待して処方されるケースがあるけど、糸球体濾過量を低下させることを知ってる?(利尿薬とNSAIDsが処方されているのでAKIに注意が必要だな・・)

あー、はいはい。(腎保護作用、知っているから大丈夫!)

ふぁるくま
ふぁるくま

あっ、聞いたことある?それなら大丈夫だね。(本当に分かっているのかな・・・)

もちろん完璧に理解しているのであれば聞く必要は無いと思いますし、時間の無駄になるので『分かります(できます)』と回答いただいた方が良いと思います。ただ、知っていることと実践できることは異なります

上の事例では検査値(腎機能の評価)やNSAIDsの服用状況(可能であれば影響が少ない薬剤への変更)をヒアリングしたり、必要な注意喚起をする必要がありました。自分の知識や習熟度が実践できるレベルに至っていないでないのであれば謙虚に聞くようにしましょう

さらに『やってみても良いですか?』『ぜひ教えてください!』と意欲を行動で示すことで、より好印象を与えることができます。先輩からするとどれだけ理解したかを判断することができますし、好意的に受け止められると思います。

3.自分なりの考えを持つ

『どうすればいいですか?』

このような質問はあまり良い印象を与えません。なぜかと言うと”正解を教えてください”という気持ちがあることが伝わり、”自分で考えない人”という受け身の印象を与えてしまいます。もちろん機器の操作など答えが一つしかないものは良いかもしれませんが、仕事をしていると正解が無いこともしばしばしあります。

そのような時には、『こう考えていますがよろしいでしょうか』と、自分の考えを述べ、先輩から意見をもらうフレーズが有効です。このような聞き方であれば『しっかり考えているな。でも足りない視点があるから教えよう。』という気持ちになります。

4.感謝する

『ありがとうございます。大変勉強になりました。』

このように言われて嫌な気持ちになる方は少ないと思います。教えてくれたことへの感謝は忘れないようにしましょう。いくつかフレーズをご紹介しますので、覚えておくようにしましょう。

  • 『お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございます。』
  • 『お気遣いただきありがとうございます』

教わり下手な人の特徴

教わり下手な人の特徴はなんでしょうか?これまでにご紹介したポイントの真逆をイメージすると分かりやすいと思います。

  • 気遣いが無い(自己中心的な態度)
  • 知ったかぶりする
  • 指示待ち(自分なりの考えを持たない)
  • 感謝しない(教えてもらうことは当たり前)

おそらくこのような方に教えたいと思う方は少ないのではないでしょうか。先輩と良い関係を作り、何でも気軽に相談できる間柄を目指しましょう

まとめ

いかがでしょうか。「これで教わり上手になれるの?」と感じられた方もいるでしょうか。まずは、謙虚に受け入れ、試していただきたいと思います。先輩との関係を築き、知識や技術を吸収して、薬剤師としての成長していく一助になればうれしいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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