13_新人薬剤師医療薬学

【薬局薬剤師が選ぶ】新人薬剤師におすすめしたい本3選

こんにちは、薬局薬剤師のふぁるくま(@farukumayaku)です。

このブログでは薬剤師の勉強に関する情報を発信しています。

勉強しなければと思うのですが、どのような本を選べばよいかわかりません・・・

薬剤師国家試験が終わり、薬局薬剤師として働き始めると「どのような本で勉強すればよいか」悩むことはないでしょうか。さらに、医学書は数多くあり、自分に適したものを選ぶのはなかなか大変だと感じます。

わたしはこれまでに医療薬学に関する書籍を50冊ほど購入しました。本記事では、次のような方のために、おすすめの書籍を紹介したいと思います。

  • これから薬局薬剤師として働く方
  • 薬局薬剤師として働いており、服薬指導を開始する前後の方

あなたにぴったりの1冊が見つかり、新人薬剤師として先輩から「しっかり勉強しているな」と思われるきっかけになれば嬉しく思います。

おすすめするポイント

書籍を紹介する前に、どのような観点で選んだかを紹介させていただきます。

おおくま(怒)
おおくま(怒)

そんなことより早くどれを買えば良いか教えてくれよ。

ふぁるくま
ふぁるくま

本が気になる方をここを読み飛ばしても構わないよ。ただ、薬局薬剤師ならではの理由があるので、読んでいただくと納得感が増すと思う。

1.処方意図が分かるようになる

病院薬剤師と比較すると薬局薬剤師の業務環境の違いの一つとして「カルテが見えない」ことが挙げられます。もちろん医療情報連携ネットワークの取り組みが進んでおり、カルテ情報を閲覧できる薬局は増えていると思いますが、まだまだ少数です。

おおくま(怒)
おおくま(怒)

「カルテが見えないこと」と「処方意図が分かるようになる」がどうつながるんだ。

ふぁるくま
ふぁるくま

薬局薬剤師は、処方箋と患者さんから聞く情報だけで調剤や服薬指導をしているんだ。医師の処方意図に沿って服薬指導するためには、「処方意図が分かる」ことはとても重要なんだ

もちろん疾患名や患者の状況がはっきり分からないまま正確な服薬指導を行うには限界があると思いますし、カルテを閲覧できる状況が理想的です。ただ、そのような理想的な環境が整っている薬局は少数ですので、「処方意図が分かる」ように学習することは大切です

2.分かりやすい説明ができる

当たり前ですが、服薬指導では患者さんに薬の効果や副作用を説明します。ただ、「上手に説明できない」と悩む新人薬剤師を見てきましたし、自分も「麻痺性イレウスをどう説明したら・・・」と困った経験があります。

専門用語を避け、どのような方でも理解しやすい言葉で説明することは大切です。ただ覚えていただきたいのは「説明できない」は「理解していない」と同じだということです。そのため、各薬剤の特徴について理解を深めることができるような書籍も大切な観点だと思います。

3.同効薬の違いが分かる

同効薬にも違いがあります。患者さんから「前回の薬とどう違うの?」と質問される機会は少なくありません。各薬剤の特徴を把握していれば、的確に納得感のある説明ができると思います。

ふぁるくま
ふぁるくま

例えば、アムロジピン錠(Ca拮抗薬)を継続服用されていた方が、ベニジピン錠(Ca拮抗薬)に変更された場合、どのような理由が考えられるでしょうか。このような疑問に答えられるようになるとより良い服薬指導ができると思うよ。

おすすめの本3選

1.『処方がわかる医療薬理学』

1冊目として『処方がわかる医療薬理学』を紹介します。”新人薬剤師向け”として紹介されている薬剤師の方が多い印象です。おすすめするポイントは以下の通りです。

  • 各疾患を幅広く学ぶことができる。
  • 病態・治療方針、次に治療薬という構成のため、その疾患について体系的に学ぶことができる。
  • 2年に1回更新される。
  • 専門書の中では安い。

各疾患について簡潔にまとめられており、サクサク読めると思います。特に病態・治療方針が記載されているので処方意図を理解するのに役立ちます。「2年に1回更新される」点も重要で、アップデートされた情報を学ぶことができます。

おおくま(怒)
おおくま(怒)

安いって、3,960円(税込)もするじゃないか。

ふぁるくま
ふぁるくま

個人的には、専門書の中では安いと思うよ。情報量が多い書籍だと8,000~10,000円程度のものもあるしね。本は自己投資だと思って購入することをおすすめするよ。

2.『薬がみえるシリーズ』

2冊目に紹介するのは『薬がみえるシリーズ』です。全部で4冊あります(vol.1~4)。おすすめするポイントは以下の通りです。

  • 各疾患を幅広く学ぶことができる。
  • 病態と治療薬を結び付け、その疾患について体系的に学ぶことができる。
  • 『処方が分かる医療薬理学』よりも深く学ぶことができる

1冊目に紹介した『処方が分かる医療薬理学』と同様に病態と治療薬について体系的に学ぶことができますが、情報量が圧倒的に多いです。そのため、「もっと詳しく学びたい」と感じる方におすすめします。

3.『新・違いがわかる!同種・同効薬』

3冊目は『新・違いがわかる!同種・同効薬』です。全部で2冊あります(上巻と下巻)。おすすめするポイントは以下の通りです。

  • 同種・同効薬の違いを学ぶことができる(各薬剤の特徴)。

名前の通り、同種・同効薬の違いを学ぶことができます。ガイドラインに準じた選び方や服薬指導時の会話例が記載されており、処方意図の理解に加えて、どう説明すればよいかを学ぶことができます

まとめ

いかがだったでしょうか。繰り返しになりますが、今回の記事は「薬局薬剤師(服薬指導開始前後まで)」を対象におすすめの本として記載いたしました。異なる環境で勤務される方にはより適した書籍があるかもしれませんので、その点はご了承ください。

また、本記事で紹介したもの以外にも有用な書籍は多数あります。「これでは物足りない」と思われる方は自身のスキルに応じて必要な書籍をお選びいただければと思います。今回ご紹介した書籍が、自身が目指す薬剤師像に向けた成長の助けになれば幸いです

日々の業務にお役立ていただけますと幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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